千代田区の姉妹都市!自然に囲まれた宿を満喫

嬬恋の宿 あいさい
代表 庄司晃さん・マネージャー 古賀雅基さん

今回のあるまっぷは、キャベツで有名な群馬県嬬恋村にある「嬬恋の宿 あいさい」を特集!実は、千代田区の保養所として生まれた「旧千代田区立嬬恋自然休養村」が、2016年に素敵な民間施設としてリニューアルオープンしていたのです。部屋数は全部で9部屋とアットホームで、ゆったりと贅沢な時間を過ごせると人気!経営する代表の庄司さんとマネージャーの古賀さんにお話を伺いました。

 

 

♢お二人の嬬恋との出会いを教えてください。

庄司:私の親族は家業として元々嬬恋村で仕事をしていました。喘息持ちだった祖父がここの自然環境をすごく気に入って、昭和41年に土地を取得し、不動産の土地の開発を始めたのがきっかけです。私は東京・神奈川育ちですけれども、今は嬬恋で仕事をして家族で住んでいます。

 

♢当時の嬬恋村の様子は?

庄司:キャベツは当時からあったと思います。また、浅間山は大昔に噴火していますので、この辺りは人の手が入らず、木も1メートルぐらいしかなかったんですよ。なので敷地のどこからでも浅間山の稜線がよく見えたんです。高山植物が自生しているすごく特殊な地形で、火山灰土なので湿度も低いんです。土の地層の下に火山灰や噴火の石・岩もあるので水捌けが良く、雪もパウダースノーになります。その雪質はスキーヤーの方々からも人気で、嬬恋の強みかなと思います。

 

♢古賀さんはいつから嬬恋に?

古賀:嬬恋にきたのは2013年。結婚したのも2013年。結婚と引っ越しと就職と、全部した年でした。僕も都会育ちでこういうところに憧れていて、うちの嫁さんの実家が近いので軽井沢で働こうと思いたちました。でも実際に来たら、長野県軽井沢じゃなくて群馬県嬬恋村で。それで嬬恋村に縁が出来て、村の行事とかにも関わっていたら嬬恋村が好きになってしまって。これからもずっとここに住んでいると思いますよ。

 

♢地元の方との交流は?

古賀:僕が最初に村の人と関わったのは「キャベツーリズム研究会」という農業や観光をはじめ、いろんな業種の人たちが村を良くするために集まる会でした。村の未来を考える前向きな方達が多いので、すごく好きなんです。それでもっと村に関わりたいなと思った時に「あいさい」を見つけました。

 

♢お二人が初めて出会ったのは?

庄司:とにかく「あいさい」で働きたい若い子がいるって聞きまして、まあ物好きな人がいるもんだなぁと。彼はスキルもあるし、村に対しても一生懸命ですよね。
古賀:初めて面接で社長(庄司)に会ったら、結構話しやすくて。自由にやらせてくれますし、この会社に貢献したいなと思うようになりました。

 

♢「あいさい」の第一印象は?

古賀:この宿、すごいポテンシャルがあるなと。ここに来る前は230室ぐらいある大きなホテルにいたのですが、やっぱり目が届かないんですよ。自分の思い通りにできないことが多くて。ここだったらお客さんを満足させることができるかなと。それと「あいさい」という名前が好きなんです。「キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ(通称『キャベ中』)」というイベントを開催している日本愛妻家協会にも入っているし、愛妻つながりも面白いかなと。

 

♢「あいさい」の魅力は?

庄司:このサイズ感がものすごくいいんです。大きすぎず、建物も複雑じゃない。だから一体感が持てる。宿全体で利用する方の一体感が生まれているなと思います。
古賀:暖炉見ながら知らないお客さん同士が話したり、知らない子供同士が遊んでいるのを見ていると、なんかいいなぁと思いますね。
庄司:あとは食事ですね。昭和六十何年から三十数年間同じ料理長が宿の食事を作っています。リピーターの方からのご意見で一番多いのも、食事が美味しいということです。
古賀:この料金でこんな凄いの出てくるんですかって、都会の方に驚かれるんですよ。
庄司:次の売りは景観と雰囲気だと思います。他にはなかなか真似できないと思うんですよね。嬬恋が一望できて、浅間山が見えて、動物も遊びに来たりね。狐・狸・カモシカ・テンは見たことがありますよ。

 

♢お客様との関わり方で気にしていることは?

古賀:僕も接客を受けていて、良い接客はしてくれているんだけどなんか寂しいなと感じるときがあって。笑顔なんだけど作り笑顔に見えたりとか、敬語なんだけど本当にそう思っているのと思うときがあって。僕は接客するときはやっぱりそう思われたくない。なるべく本気で本音で話して、お客さんと心が通じ合えればいいなと思っています。
庄司:マネージャー(古賀)の凄いところは、ちょいちょいタメ口が出る(笑)これは彼の人生の中にアメリカにいた時期があったのが大きく影響しているんじゃないかなと僕は思っているんですよ。生意気なんじゃなくて、全力でお客様を接客しようとしている中でたまたまタメ口が出ちゃったっていうだけなのがちゃんと伝わるので。
古賀:気をつけて敬語を使うようにはしてますけれど、常連客の方は仲良くなっていけば緩くなったりはします。最初は「お客様」「〇〇様」って呼ぶんですけれど、何回か来てもらうと「〇〇さん」って変わっていくんですよ。そういうのはいいですよね。

 

♢新しいことをやりたい時は社長に相談するんですか?

古賀:大きなことは言っています。細かいことは勝手にやってと言われそうなので勝手にやっています。
庄司:彼はアイデアマンなので、やりたいことをやらせてあげた方がね。すごくお金がかかることは別ですけれど、どうぞどうぞ自由にやってくださいって感じですかね。

↑アメリカ風にマシュマロを暖炉で焼いてくれる古賀さん

 

♢お二人は似ているんですかね?

庄司:似てないよね。共通の性格があるとすれば、わがままなところだと思う。やっぱり自分の好きなこと、興味があることをやりたいんですよ。
古賀:僕が思いついた共通点は、ボランティア精神かなと。僕も自分の欲よりも全体をハッピーにしたいって思っているんですけど、社長はもっと強い。災害とかがあると人助けするんですよ、この人。凄いなって思って。

 

♢小さい頃からそうでしたか?

庄司:ボランティアが好きなのではなくて、ボランティアという方法をとっているだけで僕は小さい時から正義の味方になりたかったんです。要はウルトラマンとか仮面ライダーとかに憧れていたんです。それから、家の教育が世のため人のため社会のために生きなさいっていう教えだったんですよね。そこがリンクするのって、災害の時にボランティアに行くとか、募金活動をするとか、日常生活を育みながら自分に今できることですよね。でも、楽しいですよ。とても感謝されますし。

 

♢お二人とも、自分たちだけではなく村や地域全体のためにという視点が強いですね。

古賀:やはりそこを目指さないと本当に良くはならないと思うので。
庄司:マネージャーだからできることと、僕だから村のためにできることっていうのは多分違うんですよ。同じことをやっていても遅々として進まないと思うので、私は私のやり方で、マネージャーはマネージャーのやり方でやる。その方がやれることがある気がします。

 

♢千代田区民のために作られたなら、やはり区民の方に来ていただきたいですよね。

庄司:そう。一回いらしていただきたいです。我々が運営してますけれど、千代田区民の皆さんの税金を使って建てられた建物なんですよ。だから利用しない手はないと思います。補助が今でも千代田区さんの方から区民の皆さんに出ているので。それから、あいさい独自でも、千代田区在勤の方への割引を行っています。
古賀:区民の方全員にここの存在を知ってもらって、一回は来て欲しいっていうのはありますね。
庄司:千代田区のファミリーの皆さんも大歓迎です。お子様連れで来ていただけると、都会にはない大自然と触れ合えて良い体験ができると思います。
古賀:観光というよりも、来ていただいたご夫婦、カップル、ご家族で何かしらを体験して楽しんでもらうのがおすすめです。どんなアクティビティでも良いですけれど、バーベキュー、テニス、山登り、そういうシンプルな楽しみ方をして欲しいなと思います。僕自身はさっきも話に出てきたアメリカのバーモント州にあるパットニースクールという学校を卒業していて、森林に囲まれたキャンパスの中で勉強だけではなく牧場や農場で働いたり、自分で小屋を手作りしたり、そんなことを体験しながら学べたのがすごく貴重だったなと思っていて。「あいさい」を使って、子どもたちに日本では教えてもらえない体験をさせてあげたいなという気持ちもあります。
庄司:今日は雪で見えないですけれど、グリーンシーズンだと中庭から山々が見えてぼーっと座ってるだけでも相当いいですよ。最高です。

↑取材時はまだ冬でした

 

♢都心へのアクセスも良いですよね。

庄司:ワーケーションや二拠点生活が流行っていますが、軽井沢が盛り上がっているのはやっぱり新幹線があるから。私も軽井沢に住んでいますけれど、ドアトゥドアで一時間半で東京駅に着くんですよ。逆に、そんなに東京に行く頻度が高くないワーケーションであれば、嬬恋のエリアでもいいと思います。「あいさい」もWi-Fiがありますので、ワーケーションで使っていただければと思います。都心だけではなく、草津も一時間かからずにいけますし、軽井沢にアウトレットもあるじゃないですか。嬬恋最高!移住もおすすめですよ。

 

♢読者の方に伝えたいことは?

古賀:騙されたと思って一回来てください!
庄司:騙されちゃダメでしょ(笑)でも、同じ金額を払うなら「あいさい」の方がご満足していただけると思います。千代田区民の皆様のために建てられた建物であるというストーリーがあるので、もちろんお値段もお安くなっています。千代田区に住む、働く皆様にお越しいただけるのを心よりお待ちしております。

 

取材にご協力いただき、ありがとうございました!

 

嬬恋の宿 あいさい
※東京方面から車で約3時間/軽井沢駅から送迎あり


群馬県吾妻郡嬬恋村大字干俣2401
詳しくはホームページをチェック!