社会の問題を自分事で考えるには
7月1日から、全国で一律にレジ袋の有料化がスタートしました。
この制度は、身近なレジ袋からプラスチックごみを削減することで、海洋プラスチック問題や地球温暖化への対策を目指そうというもの。
買い物をする消費者の中には、レジ袋の有料化に対して怒りだす人や、反対意見を持つ人もいるそうですが、私個人的には今まで当たり前のように買ったものを袋に入れてくれていたお店でも「袋はいりますか?」と聞かれることで、自らのライフスタイルを改めて問われた気がして、純粋に良い取り組みだなと感じました。
私たちの暮らす社会は、プラスチック問題に限らず様々な課題を抱えています。
しかしながらレジ袋有料化に対して怒る人もいるように、社会の問題の捉え方も人それぞれ。
そもそも社会課題とは、もともとは個人的な問題であったものが、社会全体の問題だと捉えられて初めて社会問題となるわけであって、例えば日本で貧困が問題であると言われても、自分ごととして考えるには遠い話だと感じる人もいるかもしれません。
それでは、どうすれば社会の「事実」である社会問題を、他人事から自分事へと考えられるようになるのでしょうか。
ノーベル経済学賞を受賞したハーバード・サイモンは著書の中で、問題とは現状と目標(あるべき姿)との間にあるギャップであると述べていますが、そこに課題解決へのヒントがあるようにと感じます。
というのも、ごみを減らそうというメッセージを難しく考えずとも当たり前のように理解できるのは、それ自体が解決策であるから。
本来ならば、問題解決のための「どうするべき」の前提には、「あるべき姿」というイメージがあるはずなのに、私たちはそれを抜け落としがちなのではなはないかと。
今一度、社会の「あるべき姿」をイメージしてみる。
そうすることで、目の前にある世界の見え方はきっと変わります。
そしてそれは難しいことではないはずです。
ちなみに私の理想の社会の姿は、身近な人が笑顔でいられること。
つまり巡り巡って社会のみんなが笑顔で、毎日暮らせている世の中。
あなたの思い描く社会のあるべき姿は、どんな世の中ですか。
考えの行きつく先は、皆そう違いはないのかもしれません。