ぴよ蔵の新人研修~街中のタイムカプセル~

 

ぴよ蔵
「ボクが偉いヒヨコになったら彫刻でも建ててほしいピヨ!」

 

新人スタッフ
「急にどうしたんですか~(偉いニワトリじゃないんだ……)」

 

街中のタイムカプセル

 

 

神保町と九段下を繋ぐ俎橋。
その九段下側には小さな公園があり、そこに建っているのが「寿人遊星」という名の彫刻作品です。
杖を持った長~い頭のおじいちゃんのように見えます。

 

寿人というのは、七福神の一柱でもある寿老人のことで長寿の神様として知られていますよね。
実はこの彫刻、昭和六十一年のハレー彗星の接近を記念して作られたものだそう。
次にハレー彗星が接近してくる2061年に開くように板がはめ込まれていて、まさに街中のタイムカプセルなのです。

 

 

寿老人は空に輝く恒星カノープスの化身だと言われています。
中国の伝承によれば、戦時下の夜には現れない平和の象徴としても崇められていたそう。
時間と星に関係する寿老人が、このタイムカプセルのモチーフに選ばれたことにも納得できますね。

 

 

ぴよ蔵
「ボクの彫刻も頭を長めにしてほしいピヨ!」

 

新人スタッフ
「可愛さが失われる気がしますけど……」

 

ぴよ蔵
「ボクも長生きしたいんだピヨ!」

 

新人スタッフ
(ヒヨコのままで長生きは難しいんじゃないかな……)

 

新人スタッフ
「次のハレー彗星は2061年7月28日に接近します!楽しみですね!」